2026.03.03
宮本義昭氏コラム
【宮本義昭氏コラム】木材産業を成長産業へ! 第14回
生産性向上~機械学習データ作成:Netremer社
はじめに:
前回はAIの導入支援にお薦めの企業のご紹介をしました。ところが、AIの導入においては機械学習データを自ら準備して機械学習する必要がある場合があります。
実際、大手重機メーカーの林業機械開発において樹種判定が自動にできないということでご相談を受けたことがあります。
その時は本社から6名ほど来て頂き(岐阜県飛騨地方)、一緒に様々な木の撮影とその木が何かということをお伝えしながら撮影を行いました。私が支援したのはそこまでですが、その後、撮影した写真とそこに映っている木が何か?ということを機械学習しないといけません。
これらの機械学習も自動化できる部分はありますが、最初はある程度人海戦術で対応する必要があります。
ここで、多くの機械学習データを作成し、機械学習を支援してもらえる企業がNextremerという企業です。
数百名に及ぶ機械学習だけを手作業で行う人材をネットっワークで結び、基本的には在宅勤務で、しかも、ミスが無く、精度の高い機械学習データ作成を行う組織的システム的な仕組みを構築しています。
Nextremer社:会社概要
① 所在地:高知県。香川県、石川県
② 創業設立年月:2012年10月
Nextremer社:実績
① 創業以来のプロジェクト実績:100社700プロジェクト以上
② 主な取引先企業、団体、公共機関、研究機関:HONDA、Fujitsu、OPPO、THK、三菱総合研究所、高知県、東急、名古屋大学、カラオケまねきねこ、JR東日本商事、・・・など
Nextremer社:エンジニアリング力
① 機械学習データ作成に必要な全工程を自社完結できる総合エンジニアリング力
② 機械学習データ作成に関わる運用業務受託も可能
③ 多様な顧客の納品希望形式への対応力
④ 技術的視点と作業者視点の双方の視点から作成できる機械学習業務設計力
Nextremer社:厳選された人材力
機械学習データ作成においては厳密さと根気が必要不可欠です。独自に評価テストを開発し厳選された人材で実作業に当たります。
直近半年の合格者数は41名、合格率は15%と狭き門となっています。
厳格な採用基準の運用により、未経験者からでも即戦力となりうる「天然の適性者」のみを採用しています。
Nextremer社:実績紹介
① カメラ画像の人物のタグ付け
(ア) 顧客:大手自動車メーカー
(イ) 監視カメラに映った人物にタグ付けを行う。
(ウ) 将来的には自動化を想定している。
② ティーチング不要なロボット開発
(ア) 通常のロボット導入はティーチングというロボットに作業内容を教えることを行います。その作業内容は極めて多くの動作を指示するものです。ロボットが300万円とすると10倍の3000万円もティーチングコストがかかるといわれています。現在はAIの進化によりティーチング不要なロボットが開発され始めました。
(イ) 顧客:大手自動車メーカー
③ 車載カメラ開発
(ア) 顧客:大手車載機材メーカー
(イ) 車載カメラからのデータ収集とそのデータに対してタグ付け
④ 運転支援システム開発
(ア) 顧客:大手自動車メーカー
(イ) 運転状況推定モデル開発、道路状況や道路標識にタグ付け
⑤ 認知機能推定モデル開発
(ア) 顧客:大手自動車メーカー
(イ) 高齢者ドライバーの走行データ収集、機械学習データ作成
⑥ レンタカー内で観光案内する対話システムの開発
(ア) 顧客:大手自動車メーカー
(イ) 車載カーナビシステムと連携する観光ガイド案内システムの開発
⑦ 海外顧客アンケート分析
(ア) 顧客:大手自動車メーカー
(イ) 海外顧客アンケートから評価に関するコメントを抽出し、タグ付けを行う。
⑧ 音声指示で稼働する自動運転ロボットモビリティーの開発
(ア) 顧客:大手自動車メーカー
(イ) 音声指示で稼働する自動運転ロボットモビリティーの開発支援
⑨ 塗装表面の欠陥検出
(ア) 顧客:大手自動車メーカー
(イ) 塗装表面の欠陥を自動検出するシステムの開発支援
⑩ 車の目的地推定
(ア) 顧客:大手自動車メーカー
(イ) 車の目的地推定の為のGIS活用
⑪ 運転傾向と事故発生確率の関係分析
(ア) 顧客:大手自動車メーカー
(イ) 自動車の運転データから運転の傾向や、事故のしやすさとの関係を分析調査実施
(ウ) 処理の高速化も実施
⑫ 歩行者がストレスを感じるイベントのタグ付け
(ア) 顧客:大手自動車メーカー
(イ) ストレスを感じている歩行者のイベントを見つけ出し、そのタイムスタンプにストレス要因をラベリング
⑬ カメラ開発
(ア) 顧客:海外大手通信機器メーカー
⑭ 人物のセグメンテーション
(ア) 顧客:海外大手通信機器メーカー
⑮ カメラ画像補正
(ア) 顧客:海外大手通信機器メーカー
AI活用推進の為に
AIを活用していくには汎用的なGemeni、ChatGPT、などでは対応できない事も現状、多々あります。人間の世界でも職人さんの世界では、なかなか他の人では真似ができない技術を持たれる方もいらっしゃいます。AIでも同様に業界技術、個社の独自技術、個社の特定の職人さんの技術、など特に日本には多いのではないかと思います。
こうした技術をAIを使って活用していくにはAI開発だけでなく、機械学習できるデータを作成することが重要です。今回は、機械学習データ作成に着目し、これに特化したスタートアップ企業をご紹介させて頂きました。
既存機械のAI化については木青連会員企業だけでは前回のAI開発のCosBE社、今回のNextremer社の支援を受けたとしても難しく、既存の機械メーカーと一緒に進めていく必要があるでしょう。ネタがあるのであれば、既存の機械メーカーに働きかけた方が良いでしょう。御社、AI開発、機械データ作成、機械メーカーに4社体制が組めれば比較的早く実現できるでしょう。
もちろん自社開発機械の場合はそのような動きは不要だと思います。
最後に
今回はAIの機械学習に必要な機械学習データを作成しているNextremer社のご紹介をさせて頂きました。AI導入の目途が付いたが機械学習データをどうやって作ったらいいのかわからない、機械データ作成を自動化、省人化したいが、どう実現できるかわからない、という事は多々あると思います。何かできそう、でも構いませんのでこうした企業にご相談されるのも一手かと思います。今後も皆様の生産性向上に役立つツール、機械、企業、などをご紹介していきます。
以上、ご関心あれば下記までご連絡下さい。
宮本義昭:メールアドレス:ym00876216@gmail.com
(過去のコラム)
第1回:人手不足対策、地域の空き家問題対策、リフォーム事業拡大
【宮本義昭氏コラム】木材産業を成長産業へ! 第1回 – 日本木材青壮年団体連合会
・海外人材紹介と定着サービス:フューチャーデザインラボ社のご紹介
第2回:少子化問題と木材産業の成長
【宮本義昭氏コラム】木材産業を成長産業へ! 第2回 – 日本木材青壮年団体連合会
・中堅中小企業の売上利益拡大を支援:Revitalize社のご紹介
第3回:リプレイス大作戦その1~石炭の代替
【宮本義昭氏コラム】木材産業を成長産業へ! 第3回 – 日本木材青壮年団体連合会
・林業コンサルティング会社:KOSO社のご紹介
第4回:リプレイス大作戦その2~外材の代替
【宮本義昭氏コラム】木材産業を成長産業へ! 第4回 – 日本木材青壮年団体連合会
第5回:リプレイス大作戦その3~天然ガスと石油の代替
【宮本義昭氏コラム】木材産業を成長産業へ! 第5回 – 日本木材青壮年団体連合会
第6回:リプレイス大作戦その4~外材、化石燃料以外の代替
【宮本義昭氏コラム】木材産業を成長産業へ! 第6回 – 日本木材青壮年団体連合会
第7回:生産性向上~林業 育林コストの大幅な削減
【宮本義昭氏コラム】木材産業を成長産業へ! 第7回 – 日本木材青壮年団体連合会
第8回:生産性向上~林業 森林所有権の集約
【宮本義昭氏コラム】木材産業を成長産業へ! 第8回 – 日本木材青壮年団体連合会
第9回:生産性向上~林業 10年後のあるべき森林管理をめざして
【宮本義昭氏コラム】木材産業を成長産業へ! 第9回 – 日本木材青壮年団体連合会
第10回:生産性向上~林業 10年後の素材生産
【宮本義昭氏コラム】木材産業を成長産業へ! 第10回 – 日本木材青壮年団体連合会
第11回:生産性向上~木質資源のエネルギー活用
【宮本義昭氏コラム】木材産業を成長産業へ! 第11回 – 日本木材青壮年団体連合会
第12回:生産性向上~NPO法人 蔵前バイオエネルギーの取組
【宮本義昭氏コラム】木材産業を成長産業へ! 第12回 – 日本木材青壮年団体連合会
第13回:生産性向上~自社へのAI導入:CosBE社
【宮本義昭氏コラム】木材産業を成長産業へ! 第13回 – 日本木材青壮年団体連合会
(所属企業、団体)
株式会社バルステクノロジー 代表取締役社長
兼 株式会社KOSO アドバイザー
兼 日本木材青壮年団体連合会 広報委員会アドバイザー
兼 株式会社Revitalize アドバイザー
兼 株式会社Dione アドバイザー
東京科学大学(旧東京工業大学)基金特別会員
プラチナ構想ネットワーク 法人会員
先進EP研究会 会員
Asagiラボ 賛助会員
東海バイオコミュニティ 法人会員
林野庁 森ハブ・プラットフォーム会員
東京丸の内イノベーションプラットフォーム林業分科会
蔵前バイオエネルギー 正会員



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