2026.03.23
協賛企業紹介
令和7年度協賛企業紹介 丸紅木材株式会社様
大阪・長堀橋に本社を構える丸紅木材株式会社。
木材の専門商社であり、事業の基盤はLVL(単板積層材)の輸入販売ですが、現在全社を挙げて注力しているのが「国産材事業」です。今回は、国産ヒノキを用いたオリジナルブランド「IKONIH(アイコニー)」の展開と、そこに込められた日本の森林保全への思いについて伺いました。

「IKONIH」誕生のきっかけは約10年前に遡ります。九州の知人から同社代表清水文孝氏のもとへ、建材としては使えない径の細い丸太がバイオマス発電所に運ばれていく写真が送られてきました。「せっかく育った木がただ燃やされてしまうのはもったいない。何か付加価値をつけて活かす道はないか」。そう考えた代表が行き着いたのが、子ども向けの木製おもちゃでした。林地残材のような短い材料でも、おもちゃや子ども向けの小さな家具であれば十分に活用できます。木を燃やさずに長く使ってもらうことで炭素を固定し、未来を担う子どもたちに木の大切さを知ってもらうきっかけになると考えたのです。ブランド名は「HINOKI」を逆から読んだもので、遊び心と木への愛情が込められています。

子どもが直接触れるおもちゃだからこそ、安全と品質には徹底的にこだわっています。同社は2018年にベトナムに自社工場を設立しました。子どもの安心と安全のために、人の手をなるべく加えず、無塗装による木目の表情や、木そのもののあたたかな手触り、香りなどひのきの良さを最大限引き出したおもちゃを製造しています。設立当初は試行錯誤の連続でしたが、現在では日本市場の厳しい要求に応える極めて高いクオリティを実現し、他社からOEM生産を依頼されるほど高く評価されています。

同社の取り組みはおもちゃづくりにとどまりません。製材時に発生するオガ粉からエッセンシャルオイルを抽出し、消臭ミストや大手繊維メーカー日清紡テキスタイルと共同開発したおしぼりなどに製品化。また商品の製造過程で発生したウッドチップは、サシェ(香り袋)として活用しており、一本の木を余すところなく使い切るスキームを構築しています。また、企業向けのノベルティ制作にも力を入れており、商品の炭素固定量を数値化しており、売上の一部が森林保全に寄付される仕組みも導入。「〇〇県産の木材を使いたい」といった地域材の指定にもバーコード管理で柔軟に対応できる体制を整え、多くの企業のSDGsの取り組みに選ばれています。社内に専属デザイナーを抱える強みを生かし、有名キャラクターや異業種とのコラボ商品も次々と生み出しています。

そして今、同社が力を入れているのが「普及啓発活動」です。「いくら良いおもちゃを作っても、なぜ日本の木を使わなければならないのかという一番大切なことまで消費者に伝わらない」と担当者は語ります。全国各地のイベントや学校でワークショップを開催し、森林の現状を伝える活動を継続。最近では、森林のサイクルや森林災害のリスクを遊びながら学べるオリジナルのボードゲーム「森の守り人」を開発し、「ウッドデザイン賞 林野庁長官賞」を受賞するなど大きな反響を呼んでいます。
林地残材を魅力的な商品に変え、得た利益を再び山へ還す。既存の木材販売の枠を超え、日本の森林を元気にするための挑戦を続ける同社の活躍に今後もご注目下さい。




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