2026.01.26

ネットワーク紹介

日本木青連ネットワーク紹介 第4回

日本木青連の会員企業を「お仕事での連携」を絡めて紹介していくコーナー。

第4回目は石川県木材青壮年会よりお届けします。

能登半島地震から2年。”木”の力で復旧・復興へ

 日本の原風景とも言える豊かな里山里海が広がる石川県・能登。2024年1月1日に最大震度7の能登半島地震が発生してから約2年がたちました。石川県木材青壮年会(石川県木青会)では、“木”の力(木力)をフル活用し、発災直後から深く傷ついたふるさとの復旧・復興に全力を注いでいます。

 その一つが応急仮設住宅の整備です。日本木青連と全国木造建設事業協会の災害連携協定に基づき、依頼を受けた石川県木青会は、木造長屋タイプの仮設住宅を中心に資材を供給しました。その際、連携してともに奔走したのが、木材供給の窓口となった金沢木材協同組合(金沢木協)です。金沢木協は、半島の先端にあたる輪島市・珠洲市での150棟577戸の建設にあたって、プレカット材や羽目板の加工・調達を受け持ちました。金沢木協木材部の水越君は、「着工した2024年3月からの3カ月は目の回る忙しさでした。特に、苦労したのが各現場の段取りです。7カ所ある現場の、どこに、どの資材を、いつ持っていくかを調整しなければなりません。道路状況も悪く、金沢から運ぶのに片道4~5時間。以前の倍程の時間がかかり、運搬の手配にも頭を悩ませました」と、当時を振り返ります。

中でも、印象深いのが羽目板10万枚を納入したことです。仮設住宅の外壁に用いるために桁違いのロットの発注があり、そのうち5万枚を石川県木青会、残り5万枚を会員のフルタニランバー(金沢市)を通して日本木青連メンバーから調達しました。「納期に関して、随分と厳しいことも言いましたが、皆さん、本当によく協力していただきました。心一つに取り組んだことが、住まいの復旧の第一歩につながりました」と、水越君は話します。

また、石川県木青会は、輪島市堀町に施工した「DLT木造仮設住宅」3棟・集会所1棟も手がけました。この住宅は世界的な建築家・坂茂氏が設計し、木製のダボでつないだパネル(DLT)を箱型のユニットとして積み上げるもの。調達しやすく経済的な丸身材を有効活用し、恒久的に使い続けられる点などが評価され、2025年度グッドデザイン大賞に輝いています。担当した白峰物産(金沢市)の折高君は、「施工中に奥能登豪雨に見舞われるなど、困難はいくつもありました。そんな中、支えてくれたのが能登の人たちです。石川県木青会OBの鳳至木材(輪島市)・上野吉夫社長は、パネルを組むための敷地を無償で提供してくれました。木の温もりがあふれる仮設住宅を楽しみにする入居者の声も励みになりました」と話し、「暮らす人にとって愛着ある住まいになってほしい」と願っています。

DLT仮設住宅と日本木青連メンバー達

震災直後の避難所運営や仮設住宅での生活にも、木力が役立っています。「災害時に形を変えて利用するウッドトランスフォームと、木製の部材を組み合わせて作る組手什を、七尾・輪島の避難所に届けました。現在も、仮設住宅の入居者を対象に組手什で棚を作るワークショップを開いています。木の温もりにふれることが癒やしにつながっています」と話すのは、フルタニランバーの古谷君です。

ウッドトランスフォーム作業風景と日本木青連メンバー達

古谷君は、大阪や熊本、宮城、愛知など県外の日本木青連メンバーと連絡を取り合い、地震があった1月から継続的な活動をスタート。奥能登豪雨が発生した際には、石川県木青会OBのムラモト(金沢市)・村本喜義社長のつながりで愛媛県木青会が駆けつけ、トラックに支援物資を積んで避難所に届けるなど、多岐にわたる取り組みに力を入れています。

古谷君は、「災害時に力となったのが、木青連のつながりです。当社では現在、組手什を生産し、備蓄しています。万一の際はどこにでも持っていき、役立てたい」と言葉に力を込めます。水越君や折高君も語っていたのは、団体や県域を越えて支え合うネットワークづくりの大切さ。石川県木青会では、日本木青連メンバーをはじめ、全国の皆様から寄せられた温かなサポートに感謝するとともに、その恩に応えるためにも能登半島地震で得た課題やノウハウを積極的に発信していきたいと考えています。

組手什

木の未来を
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