第5回木材活用コンクール(平成13年度)

応募総数 68

審査委員会

審査講評

 この木材活用コンクルは、本木材青壮年団体連合会が、新しい木材利用の道を開拓することをねらいとして企画したもので、今年が5である
 本年の応券件数68件で昨年より増えているコンクールの応募部門は4つあるが、木造建築と住宅の部門が大部分を占めていて、エクステリアとンテリアの応募の少ないことが目立った。エクステリアは、昨今の風潮を反映して、実際の作品例は多いと思われるが、それが応募に映しなかったのは残念であった。インテリアはシックハウスの反省から、内装用として木材を初めとする自然材料が多く使われるようになったので、この方面の新しい活用例を期待したいところであるまた家具には優秀な作品例があるので、本コンクールの趣旨をさらに広く晋及するうに努力して欲しいと思う
 応募を地域別に見ると、都市部が多く地方からの応募が少なようであるが、その件にあって関西地力の健闘は頼もしいことであった。
 次に技術面で見ると、デザイン、加工技術ともに都市を追って向上して来ていることは喜ばしい。突出した作品が目立たなくなったのは、全体としてレベルが揃って来たからであろう。本年の審査した中で目に付いたものをあげると、問伐材を構造用に工夫したもの、地元の木材の特徴を活かそうとしたもの、リフォームヘの応用を試みたものなどがあった
 このコンクールの意義がようやく認められようとして来ているので、今後は、PRに一層努力て、来年度はさらなる発展を望みたいと思う。

審査委員長
小原 二郎

審査員

(敬称略)
[審査委員長] 小原 二郎
千葉工業大学理事・教授、日本インテリア学会会長

[審査委員] 岡 勝男
日本木材青壮年団体連合会顧問、(財)日本住宅• 木材技術センター理事長

東 孝光
千葉工業大学工業デザイン学科教授

上村 武
日本木材青壮年団体連合会顧問、(財)日本住宅・木材技術センター願間

粟山 正也
KDアトリエ代表・日本インテリアプランナー協議会総務委員長

征矢 隆
木構造振興株式会社専務取締役

最優秀賞

林野庁長官賞

no05_01
隼人木材加工センター集成材加工
「ローテク・ローコスト・ハイデザイン」
サウルス建築設計事務所
 宇都 博徳
<詳細資料>ローテク・ローコスト・ハイデザイン

<作品講評>
この作品は、大空間の持つ工場建築であるが構造に小径木を使用した木製トラスを採用し、また、接合部の金物にはありふれた既製品を利用することを試みて6.5万/m2だいう驚異的なローコストの構造に成功している。しかもデザイン的にもよくまとまっていて、構造解析に苦労した跡が認められる。
新しい木材利用の例として波及効果も期待出来るであろう。以上の諸点を高く評価し、林野庁長官賞に推薦した。

優秀賞

(社)全国木材組合連合会会長賞

no05_03
波賀町庁舎
(株)久米設計大阪支社
竹田 芳之
<詳細資料>波賀町庁舎

<作品講評>
波賀町の町域は9割以上が森林で、林業と山林の代表的な町といってよい。今回建てられた庁舎は、防耐火壁を除いては全面木造で、しかも地元産の杉と桧を利用し、地域産業に貢献することも考慮されている。基礎工事は、RCの免震構造で、安全性についての配慮は良好である。
デザイン的には、木造梁組の吹き抜け空間を中心にして町民のカウンタースペースを配置し、それを囲んで2階の周囲に事務室を配置した案も成功している。

(財)日本住宅・木材技術センター理事長賞

no05_02
篠山市営 こしお団地
(有)才本建築事務所
 才本 譲二
<詳細資料>篠山市営 こしお団地

<作品講評>
この作品は、村おこしのために作られた団地の中の木造住宅で白い壁と銀ねずみ色の瓦屋根との組合せを巧みに生かしたところに特徴がある。
住戸の間にウッドデッキなどを設けて、環境に適した町並みづくりにも成功している。庶民向け公営住宅の一つのあり力を提案したものとして評価したい。

部門賞

日本木材青壮年団体連合会会長賞

住宅部門

長生村の家
(有)植木秀視設計事務所
植木 秀視
<詳細資料>長生村の家

 

<作品コメント>
旧家屋の古材と新材を有効利用

M’s HOUSE
小河原建築設計事務所
小河 原一郎
<詳細資料>M’s HOUSE

<作品コメント>
生活者の立場にたった大坂型住宅の提案

古民家再生・五葉松の家
(有) TAU設計工房
小宮 成元
<詳細資料>古民家再生・五葉松の家

<作品コメント>
木造住宅のリフォームの巧みな例

木造建築・構造物部門

あけのベドーム「森の館」
(有)三竿修一建築事務所
三竿 修一
<詳細資料>あけのベドーム 森の館

<作品コメント>
間伐材を使用した多地域の町立室内運動場

エクステリア部門

いきいきらんど下條
下條村
<詳細資料>いきいきらんど下條

<作品コメント>
いきいきセンタのシンボルとして、木造バーゴラを使った

鹿北町「アート・プロジェクト」
山田 良
<詳細資料>鹿北町 アート・プロジェクト

<作品コメント>
地元「アヤ杉の間伐材の木フレ

木製特殊型枠工
さんもく工業(株)
三竿 修一
<詳細資料>木製特殊型枠工

<作品コメント>
間伐材を森林土木材として巧みに利用

インテリア部門

山形村立「繋小学校」
ゼロ建築都市研究所
<詳細資料>山形村立「繋小学校」

<作品コメント>
膜屋根で覆われた木造の教室と中庭

下米積の家
カタチトチカラ1級建築事務所
門脇 哲也
<詳細資料>下米積の家

<作品コメント>
が強調されず、木を使柔らかなデザインになている

特別賞

木材活用コンクール審査委員長賞

豊栄市「さくら保育園
(株)都市・建築設計事務所
植田 清史
<詳細資料>豊栄市「さくら保育園

<作品コメント>
やわらかな空間優しい木の中に、障害児と保園児との出会いの場を作

鈴木邸
鈴木 光宏
<詳細資料>鈴木邸

<作品コメント>
大断面パネル使用で、廃物減少・内外材と断熱材の兼用を可能にした

第5回木材活用コンクールを終えて

 第5回木材活用コンクールに木青連の会員の皆様方からこの一年間、ご支援、ご協力を賜 り心より感謝申しあげます。
今年度の作品募集に際しましては、広く全国的にローカル発進を期待し会員の方々に一村一品の提案を頂こうと全国8ブロックの各大会に参加させて頂き、ご協力をお願いして参りました。確かに全国レベルのコンクールですのでメデイア等を使うことも当然ですし、理事会でも「いろんな方面にお願いしてPRしたほうが」というご意見もお聞きしました。業界の諸先輩方や関係業界諸団体の方々にもご尽力を頂き、お陰様で総数68点のご応募を賜ったわけですが、殆どの作品が関東地区、近畿地区に集中しておりメデイアによるPRの影響が大きく、私たち地方の会貝の活動が、足りなかったのではないかと反省しているところでございます。
今回の応募作品は、大量の間伐材を構造材として利用したものや、内装・外装を兼ねた壁パネルとして使用したもの、地元の木を使用することにより自然との共生を目指したもの、リフォーム・リユースにおける木材資源の有効活用に優れたものなど、技術・設計・デザインに秀でているばかりでなくそれぞれのバランスが取れ優れた作品が多く、審査会では小原審査委貝長を初め審査委員の方々の活気あふれるご意見を拝聴し有意義なコンクールが出来たことを感謝申し上げます。
木材活用コンクールは木材の有効な利用方法、また木材の良さを理解していただける設計士、工務店を支援し、木材の新たなる需要拡大を目指ものです。次年度以降も本コンクールが日本木青連の継続事業としてますます発展することを期待したいと思います。また今年度の反省を踏まえ、来年度は他力本願ではなく自力本願のコンクールにして頂き「今年の最優秀賞は我々の地区からだ! 」と地区の方々がよろこび合える会員参加型の、そして何よりも応募下さった方々そして我々木青会会員が活用できるコンクールになって欲しいと思います。
最後になりましたが、この一年、私を陰で支えてくれた委貝会のメンバーに感謝し、次年度も会員の皆様の木材活用コンクールヘのさらなるご理解、ご協力をお願い申し上げ、そして平成14年度委員長の佐々木君ヘエールを送り、今年度の活動報告とさせていただきます。ありがとうございました。
☆過去4回の全国大会では、受賞作品のみ展示しておりましたが、今年度は、応募頂いた全作品を展示致しております。

平成13年度日本木材青壮年団体連合会
木材活用委員会 委員長 小野 聖司